1. 定義

2009年流行のH1N1亜型 豚インフルエンザは、豚と豚との間で感染していたウィルスが、豚から人へと直接感染して、それから人から人へと広まった。
今後、更なる新型インフルエンザとして発生が危惧される、鳥インフルエンザ H5N1亜型も強毒性のため注意が必要である。

 

2. 特徴

a.新型 豚インフルエンザの感染力は強力である。
通常、季節性のインフルエンザは、冬季に流行して梅雨時や夏場に終息する(湿度が高いためウィルスが空気中を伝播する力が弱まる)のが通常であるが、それにも増して、8月9月と感染を拡大させている。
弱毒性と呼ばれ、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)死亡率(9.4%)のような高い死亡率は示してはいない。
推定死亡率は(0.5%)で、季節性インフルエンザの(0.1%)よりも高い。

b.危険なのは、今後発生が予想される,新型鳥インフルエンザ H5N1亜型で「高病原性鳥インフルエンザ」と呼ばれ強毒性で推定死亡率も、SARSを上回るとも予想されている。
水鳥(白鳥・アヒル・ガン)の糞を媒介として、鳥から鳥へと感染を繰り返して、渡り鳥(白鳥・ツバメ・ガン)から留鳥(すずめ・からす)などに感染して、更に家禽(にわとり・うずら)などに感染して大量死させたり(家禽ペストとも呼ばれる)感染を繰り返して、鳥から人へと感染すると爆発的流行(パンデミック)になってしまう。

c.2009年、新型豚インフルエンザ(H1N1)は、強力な感染力で拡大している。
特に0才から20才までの若年層の感染者が多く、成人から高齢者になるほど感染者は少なくなるが、インフルエンザによる死亡者は、若年層は少なく、高齢者特に80才以上の高年齢層の死亡者が増えている。
 つまり、若年層は感染しやすいが、治りも早く、高齢者は感染し難いが、ひとたび感染すれば重篤化して死に至る場合が多い、という傾向がみられる。

 

3. 感染経路

細菌やウィルスによる感染経路は大きく分けて三分類される。
a. 経口感染(食べ物による感染)
病原性大腸菌O157  下血・発熱・嘔吐・下痢
食中毒 ブドウ球菌  発熱・嘔吐・下痢
対策
ハンバーグなどの挽き肉料理は菌が繁殖しやすい、中までしっかり火を通す。
電子レンジで調理する。
調理者の手指の殺菌消毒を徹底する。


b. 接触感染(指や皮膚や器具などの接触による感染)
ノロウィルス  発熱・嘔吐・下痢
対策
うがい・手洗いをこまめに行う。
ドアのノブ・てすり・便座・電話・食器・衣類・タオル・下着
消毒剤を使って消毒する。


c. 飛沫感染・空気感染(患者の咳や、くしゃみなどにより拡散して感染)
感染範囲は1メートルとも云われるが、空気が乾燥していると咳をして5メートル先までウィルスが浮遊するという説もある。
新型インフルエンザは、a.経口感染、b.接触感染、c.飛沫感染と全部併せて感染するので、全ての感染対策が必要である。
新型インフルエンザ H1N1型 豚インフルエンザ H5N1型 鳥インフルエンザ
季節性インフルエンザ Aソ連型 A香港型 B型
38度以上の高熱、悪寒、くしゃみ・鼻水・激しい咳、のどの痛み、関節痛・筋肉痛。
空気中に浮遊している、ウィルスを呼吸することにより、鼻やのど、気道の粘膜で増殖し、やがて肺の中へ入って大増殖する。
粘膜に付着してすぐ増殖するので、帰宅後のうがいでは遅すぎる嫌いがある。
対策
高機能マスクで鼻と口を守り、ウィルスの侵入を食い止める。
ウィルス用消毒剤で、室内の空気を殺菌消毒する。
高機能空気清浄機で室内のウィルスを捕捉して空気をきれいにする。
クリーンルームを作る
ウィルスが溜まりやすい部屋スポットを重点的にクリーンにする。
一般住宅  玄関、トイレ、寝室、リビング、台所
病院診療所 待合室、診察室、トイレ
ホテル   ロビー、エレベーター、トイレ、客室
店舗    入口、レジ回り、客席、トイレ

 

4. マスクについて

日本人は世界で一番、清潔好きな国民である。
マスクは日本人の衛生文化である。
マスクは簡易空気清浄装置である。
マスクは空気感染を防ぐ最大の切り札である。
かからない為のマスク(一時感染予防)、うつさない為のマスク(二次感染予防)
欧米諸外国ではマスクをする習慣が無いから、日本人だけするのは恥ずかしいからマスクはしないとか、マスクをしても感染予防の効果が無いと否定する人もおりますが、欧米諸外国でも医療従事者達は必ずマスクを着用します。
一時感染を防ぐ(かからないため)為と、二次感染を防ぐ(うつさない)為の働きがありますが、たとえガーゼのマスクでも、発症者がマスクを着用することで、二次感染を防ぐことができますし、それが社会的意義です。
SARSが大流行した時に、感染した中国人医師が香港のホテルでエレベーターに乗った時、激しい咳をしていて、たまたま乗り合わせて若い女性二人に感染させてしまった。
エレベーターの中の狭い空間や満員電車や飛行機の中など人と人との距離が狭くなるので注意が必要。

 

5. マスクの選び方

ウィルス用と表示のある製品を選ぶ
a. 抗体マスク サージカルタイプ CR-81  BFE99.9%
      不織布4層高機能マスク      
                口元
             トップフィルター
        静電フィルター(ウィルス・花粉・ダストを電気的に吸着する)
        抗体フィルター(H1N1型・H3N2型・B型・H5N1型ワクチン)
        調湿性フィルター+保水層(保水性抗体安定剤)
             バックフィルター
                マスク表面
   ウィルスを含む粒子(平均粒子径3.0μm)を95%除去できる。
サージカルタイプ(封筒型)なので装着が楽である。
   呼吸が楽なので長時間の装着が可能である。
抗菌マスクと抗体マスクの違い
抗体マスク、H1N1型・B型・H5N1型ウィルスなどのワクチンを塗布して、ウィルスが侵入すると瞬時に抗原抗体反応でウィルスを不活化させる。
おすすめ度 ☆☆☆☆☆


b.バエリール抗ウィルスマスク
    不織布4層高機能マスク
             口元
          内カバー不織布
     高性能撥水フィルター(ウィルス・花粉・ダストの侵入をブロックする)
     BR-P3抗ウィルス加工フィルター(ドロマイト鉱石ナノ微粉末紡績繊維)
          外カバー不織布
         マスク表面
   抗ウィルス素材BR-P3がウィルスを不活化する。
   サージカルタイプ(封筒型)なので長時間の装着が可能である。
   未開封の場合、5年間有効、備蓄用に最適である。
   製造メーカー NTCドリームマックス社
    http://ntcdm.lolipop.jp
            おすすめ度 ☆☆☆☆☆


c. N95型マスク
   ウィルス阻止率95%以上の規格のマスクである。
   カップ型で鼻と口を完全に密着させるように装着する。
   装着が難しく、マスクとの間に隙間ができると、そこから空気が侵入してしまう。
   完全に密着させるので呼吸が苦しくなり、長時間(1〜2時間以上)の装着が難しい。
   マスク・ゴーグル・帽子・防御服・長靴など完全防御の専門家用で一般人の使用には不向きである。
   N95の規格はカップ型の規格であり、サージカルタイプ(封筒型)にはBFE(米国ネルソン研究所)の規格を使う。
                           おすすめ度 ☆☆☆☆


d. 三層構造不織布マスク
三層構造BFE95%対応マスク サージカルタイプ(封筒型)
       口元
    トップフィルター
    メルトブローフィルター(ウィルス・花粉・ダストの侵入を阻止する)
    バックフィルター
       マスク表面
メルトブローフィルターでウィルスの侵入を阻止出来るが、ウィルスはマスクの中で生きているので、使い捨てが原則である。
捨てる時は、マスクの表面に触れないように、表面が内側になるように二つ折りにしてビニールの袋に入れて捨てる。
安価で徳用タイプがある。備蓄用に良い。
                        おすすめ度 ☆☆☆


e. 銀イオン抗菌マスク
三層構造不織布の中間層に、銀イオン抗菌繊維フィルターを装着したマスク。一般細菌・雑菌の繁殖を抑えて、マスク内部の消臭と快適さを保つ。抗菌作用とは菌やウィルスの繁殖を抑えると云う事で、抗体フィルターのように強い抑止力はない。
銀イオンの作用で、抗菌・消臭作用があり、装着して快適である。
                         おすすめ度 ☆☆☆


f. イソジン プロテクトマスク
    ガーゼマスクにキトサン入り抗菌防臭繊維を使い清潔さと臭いを抑えた。
    ポビドンヨード結合フィルターがウィルスや細菌の細胞皮膜を破壊する。
    静電フィルターでウィルス・花粉・ダストを吸着して、のど・鼻への侵入を防ぐ。阻止率99.9%。
  ポビドンヨード結合フィルターを取り外して、洗濯して繰り返し使用できる。
  効果は10日間位有効である。
口紅や化粧をする人は、あてガーゼをすることで繰り返し使用できる。
                         おすすめ度 ☆☆☆☆☆


g.ガーゼマスク
抗菌(キトサン)と表示されていても、ウィルス用と表示が無ければウィルスが侵入してしまう。
  呼吸が楽で長時間装着できるし、肌へのフィット感も良い。
  洗濯して繰り返し使用できる。
  ウィルスの一次感染(かからない)を防ぐことはできないが、二次感染(うつさない)を防ぐことができるので、発症者が病院へ行くときには、マスクを着ける。
                           おすすめ度 ☆

 

6. うがい薬の選び方

a. イソジンうがい薬50ml・120ml(明治製薬) ポビドンヨード液 
細菌・真菌からウィルスまで殺菌消毒する。
コップに60mlの水を入れて、イソジン液を3ml加えて、20mlづつ3回に分けてうがいをする。
一度目は、口の中の食べかすを取るために、口の中を「クチュクチュ」して吐き出す。
二度目は、上を向いて、のどの奥まで、うがい液がとどくようにして、「ガラガラ」15秒、この時「あ」と「お」を発音しながらうがいをすると、奥までできる。
三度目は、同じように繰り返し「ガラガラ」15秒する。
                         おすすめ度 ☆☆☆☆


b. ルゴール液(日本薬局方品)
複方ヨード・グリセリン液 のどの殺菌消毒
のどぬーる20g(小林製薬)
のどぬーるスプレー15ml(小林製薬)
                         おすすめ度 ☆☆☆☆


c. ガム・デンタルリンス250ml・500ml
口の中の菌の繁殖を抑える。殺菌剤CPCとTCとエタノール配合
ウィルス殺菌作用は期待できない。
 リステリン・モンダミンも口中清涼剤である。       おすすめ度 ☆☆


d. お茶や塩水の うがい
お茶の成分のカテキンや塩の殺菌作用を利用してのうがい。
                         おすすめ度 ☆☆☆


e. 水道水でのうがい
うがいをする習慣が大切なので、食後の歯磨きと一緒に行う。
                         おすすめ度 ☆

 

7,消毒薬の選び方

a.二酸化塩素
  二酸化塩素分子のフリーラジカルによる強力な酸化作用で、ウィルス・細菌・カビ・臭いのたんぱく質を酸化修飾する。
ウィルス除去(インフルエンザウィルス・ノロウィルス・ロタウィルスなど)
  除菌(黄色ブドウ球菌・サルモネラ菌・大腸菌・緑膿菌・その他の細菌)
  カビ抑制(カビの菌・真菌を酸化して除菌、生育を抑える)
  消臭(生ゴミ、トイレ・ペットの糞尿臭、排泄物臭、エアコンフィルター)
  クレべリンS300ml(大幸薬品) ハンドスプレー おすすめ度 ☆☆☆☆☆
  ステア二酸化塩素スプレー(川本産業)ハンドスプレー、ふきん付き 
おすすめ度☆☆☆☆☆
  クレべリンG60g・150g(大幸薬品) クレべリンゲル
       据え置き型、ウィルス・細菌・臭い除去剤 2〜4か月効力が持続
                          おすすめ度 ☆☆☆☆☆
  ビクレ・クレべリンミニスプレー60ml(大幸薬品)
       携帯用ミニスプレー 飛行機への機内持ち込み可(100ml以内)おすすめ度 ☆☆☆☆☆


b. 消毒用アルコール(消毒用エタノール)
器具や道具のふき取りや、ゲル状にしてアルコールを配合した手指の消毒剤もある。
消毒用エタノール500ml            おすすめ度 ☆☆☆
テピカジェル (手指の消毒)           おすすめ度 ☆☆☆
リセッシュ (消臭・除菌スプレー)        おすすめ度 ☆☆☆


c. ウェルパス(速乾性消毒液)
病院の病室などに置いてある、四角の500ml入りの長い下向きノズルが付いている乳白色のポリ容器入りのスプレーボトル
消毒用エタノールに塩化ベンザルコニウム配合の速乾性消毒剤
病院・団体からの大量買い付けで、需要過多になり品薄状態
c-1.速乾性消毒液の作り方
  消毒用エタノール     415ml
  オスバンS(武田薬品)   10ml 
  グリセリン液          5ml
  水道水を加えて全量を、500mlにする。
 密閉容器・スプレー容器に入れて、消毒液と書いたラベルを貼る。
使い方
 100円ショップで売られている、スプレー容器(ポリ・アルミなどが良い)に詰めて使う。
手指の消毒法は、左手の平の中央に液をたっぷり取り、ハンドクリームを塗りこむように両掌を合わせて、左右の指を組んで、手の甲から手首まで万遍なく、すり込むようにして、最後に両手の指を上に向けて両手をパット開くとすぐに乾く。
ハンカチ・タオル・手拭いで拭いてはいけません。
                         おすすめ度 ☆☆☆☆

d. オスバンS600ml(武田薬品)ベンザルコニウム塩化物液(逆性せっけん液)
必ず水に薄めて使う事。
用途に応じた希釈倍率で正確に調整する。
手指の消毒  
洗面器に水1リットル入れて、キャップ1杯〜2杯入れて希釈して使用する。
水1リットルにオスバンをキャップ1杯(5ml)で、200倍希釈
水1リットルにオスバンをキャップ2杯(5ml)で、100倍希釈
食器・まな板・包丁の消毒
 バケツに水5リットル入れて、キャップ2杯〜5杯入れて希釈して使用する。
水5リットルにオスバンをキャップ2杯(10ml)で500倍希釈
水5リットルにオスバンをキャップ5杯(10ml)で200倍希釈
                        おすすめ度 ☆☆☆☆

e. クレゾール石ケン液(日本薬局法品)
    必ず水で薄めて使う事。
用途に応じた希釈倍率で正確に調整する。
手指の消毒  
洗面器に水1リットル入れて、キャップ2杯入れて希釈して使用する。100倍希釈
   動物の死骸・糞尿・庭や土などの屋外での消毒
バケツに水5リットル入れて、キャップ2杯〜5杯入れて希釈して使用する。
水5リットルにクレゾール液をキャップ2杯(10ml)で500倍希釈
  水5リットルにクレゾール液をキャップ5杯(10ml)で200倍希釈
 屋外での作業では、園芸用の噴霧器で噴霧すると効率的である。
クレゾール臭・刺激臭があるので、屋外の殺菌消毒用に使用すると良い。
                        おすすめ度 ☆☆☆☆

f. 薬用ハンドソープ
    キレイキレイ ハンドソープ250ml
    泡で出る 薬用ハンドソープ250ml
    イソプロピル・メチルフェノール エタノール配合
    毎日使用しても、皮膚がかぶれないようにする為、殺菌剤の成分が弱め。
    殺菌力も弱く、普通のせっけんよりも、ややましである。
                            おすすめ度 ☆☆

g. 普通のせっけん
    手の指、一本一本隅々まで泡を立てて洗う、20秒以上(ハッピーバースディの歌を2回歌う)洗うと良い。
おすすめ度 ☆

h. 殺菌剤入りせっけん
    薬用ピロエース石ケン70g(第一三共) 水虫の足指の殺菌消毒用
    トリクロロカルバン(殺菌剤)
    クレゾール(殺菌剤)
    塩酸ジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン剤・かゆみ止)
    水虫菌(真菌)用の殺菌消毒剤が2種類配合されているので、効果が期待できる。
                       おすすめ度 ☆☆☆

 

8. インフルエンザにかかったと思ったら・・・

まずは、かかりつけ医、又は保健所へ電話相談する。
 新型インフルエンザ相談窓口(相談時間 午前8時30分から午後5時30分まで)
相談先    相談日          電話番号         FAX番号
日立保健所  平日   0294−22−4188  0294−24−5132
茨城県庁 休日(土曜日,日曜日,祝日) 029−301−4001 029−301−6341
茨城県保健予防課    24時間   029−301−3219
その他の相談窓口(診療可能な医療機関の案内)
 休日夜間に受診できる当番医療機関や今すぐ診てもらえる医療機関を紹介
相談先              受付時間    電話番号
茨城県緊急医療情報コントロールセンター 24時間 029−241−4199 http://www.qq.pref.ibaraki.jp/
日立市消防本部司令室     24時間    0294−22−4199
高萩市消防本部司令室     24時間    0293−22−0119
北茨城市消防本部       24時間    0293−42−0161
都道府県自治体の子供救急相談センター    ♯8000
日立薬剤師会ホームページ
http://hitachiyakuzaisikai.web.fc2.com/index.html

 

9. 医療機関へかかる時は・・・

患者本人も同伴者も必ずマスクを着用して行って下さい。
薬局へ薬を受け取りに行く場合も事前に電話して、必ずマスクを着用してください。
咳エチケット
 咳・くしゃみの時は、ティッシュなどで口や鼻を押さえ、他人から顔をそむけて1メートル以上離れる。
 鼻汁・痰などが付着したティッシュは、すぐに蓋付きの廃棄物箱に捨てる。
 咳をしている人はマスクを着用する。

 

10. 発症時の対応

38度以上の発熱の時は、インフルエンザと疑ってください。
かぜ薬や解熱剤(NSAID)アスピリンやポンタール、ボルタレン、ロキソニンなどで解熱の効果が無い場合には、使用を中止してください。
発症時から48時間以内に医療機関に受診して「タミフル」を服薬すると、通常1〜2日間に短縮され回復が早くなります。
出来るだけ早く受診して、早く「タミフル」を服薬した方が回復も早くなります。
受診まで48時間以上経過してから受診すると、症状も重くなって、ウィルスが肺や他の臓器まで増殖して、病気がこじれて回復に時間がかかるようになります。
自宅療養の期間は、発症した日の翌日から7日まで、又は解熱した翌々日まで。

 

11. 発症時の手当て

高熱時・激しい咳・嘔吐・下痢の時は脱水症を起し易いので、水の補給をする。
1日500mlのミネラルウォーターを3本以上飲ませる。
脱水症を防ぐために「経口補水液」 ORSを飲ませる。
経口補水液の作り方
  ミネラルウォーター(軟水系)ボルビックなど    500ml
            砂糖(白砂糖又はグラニュー糖)  大さじ5杯(25g)
            塩(天然海水塩)         小さじ1/5杯(1g)
            レモン又はレモン果汁       少々
脱水症を防ぐには、水だけ飲ませるよりも、塩(ナトリウム)と糖(ブドウ糖)とを
体液よりもやや薄めて(浸透圧の差を利用して)少しずつ飲ませると良い。
食欲が無くても、水と糖とミネラルの補給になり、点滴の代用(80%位)にもなる
                           おすすめ度 ☆☆☆☆☆
スポーツ飲料(ポカリ・アクエリ)はリン酸イオンや添加物が入っているので、衰弱が激しいときには、経口補水液の方が良い。
お茶はカフェインの利尿作用で、水が体外へ早く排せつされてしまい、補水の効果が少なくなってしまう。麦茶は与えても良い。
高熱とのどの痛みで体が火照って苦しい時には、アイスなどの冷たい物を与えても良いが、激しい咳・嘔吐・下痢の時には冷たい食べ物は与えない方がよい。

 

12. 高熱で体が火照って便秘する時は、プレーンヨーグルト(ブルガリア)500g位食べさせて、腸内環境を良くする。

 

13. 薬の手当て

漢方薬の使い方
高熱で苦しい時、激しい咳や嘔吐・下痢する時
上薬(生命を養う養生薬・無毒)
 a,霊黄参 牛黄・人参製剤 
  SARSが流行した時に、患者を救うために、中国政府が保有の牛黄を放出して治療にあたった。
  牛黄は激しい症状・高熱で痙攣した時に、命を救う救急救命薬
  血液の毒素をきれいにする。
  奈良時代の遣唐使の時代に唐から伝わった、高貴薬。金と同じ価格
人参(朝鮮人参)体力をつけ病気の治りを良くする。

 b.エナックロイヤル(生脈散配合漢方ドリンク剤)
  五味子、麦門冬、人参、エゾウコギ、トシシ、ニクジュヨウ、ジャショウシ、オンジ
  補陰の剤配合で身体に潤いを増して、肺の機能を良くして体力を回復させる。

 c.霊黄参をエナックロイヤルで飲むと効果が良くなる。

d.キョーレオピン・レオピンファイブ(熟成ニンニク製剤)
  病気と闘う力抵抗力を強めかかり難くい身体にする、かかっても早く治る。

 e.紅芝泉(霊芝エキス)
  免疫力を高めて、炎症を静める。

 a〜e は、タミフルを服用中でも、併用ができる。
中薬(症状・体質に応じた薬を使う・方証相対、間違えると重篤化する)
 a.麻黄湯(悪寒・発熱・関節痛・筋肉痛・汗は無汗)ツボにはまれば一服で治ってしまう。
 b.銀翹解毒片(高熱・のどの痛み)熱が頭部に集まっている。
 c.痲杏甘石湯(顔を真っ赤にして激しくせき込む時)
 d.葛根黄連黄?湯(熱があって下痢をする時)
下薬(作用が激しく・身体への負担もある)
 a.地竜エキス錠・エキス顆粒 ミミズのエキス
  解熱剤、たくさん汗が出て治る。ミネラルウォーターを飲ませる。
  発汗作用の強い「麻黄湯、銀翹解毒片、地竜エキス」はタミフルとの併用は避けた方が良い。

 

14,食事の世話

病人の食事は身体が衰弱しているので、あっさり味で消化に良いものを与える。
 病人食の作り方
 a.おもゆ 
鍋(土鍋又はステンレス鍋)に、水をたっぷり入れ、ごはんを茶碗半分位入れて、コトコト煮て、
   上澄みのとろりとした汁を飲ませる。

 b.おかゆ
    鍋(土鍋又はステンレス鍋)に、水をたっぷり入れ、ごはんを茶碗半分位入れて、コトコト煮て、
    汁と御飯が半分半分になるように煮詰める。五分粥
  おかゆ、に梅干し(種を取る)1個加えても良い。塩鮭を焼いて副食にしても良い。

 c.雑炊
  食欲が出てきたら、お粥を作る手順に、白身の魚(ムシカレイ、ヒラメ、タラ切り身)などを入れ、
薬味に、刻みネギ、刻みショウガ、刻みシソの葉などをちらすと良い。
仕上げに溶き卵でとじても良い。

 d.白出汁豆腐
  鍋(土鍋又はステンレス鍋)に、200mlの水を入れて、白出汁醤油、大さじ2杯入れ、トウフ半丁を入れ、
火にかける、大根おろし、おろしショウガ、刻みネギを加えて煮立ったら器に入れて出す。
トウフの上に削り節を乗せても良い。
 具材のトウフを、切り餅、じゃがいもに替えて作っても美味しい。
 具材に衣を付けて油で揚げると、揚げだし豆腐、揚げだし餅になって美味しい。

 e.豚肉の湯引き
  鍋(ステンレス鍋)に、たっぷりの湯を沸かして、その中に、豚もも肉のスライス100gを入れて、
しゃぶしゃぶのように、お湯にくぐらせて、お湯から引き揚げて、皿に盛り付ける。
大根おろしと、ポン酢をかけて食べる。
豚肉を牛肉に替えても良い。白菜をゆでても良い。
大根おろしには、ビタミンCと、消化酵素のジアスターゼが豊富に含まれているので、病人食に使うと良い。
ショウガは胃液の分泌を促進させたり、胃腸の運動を良くしたり、発汗作用を良くするので、薬味として使うと良い。
シソの葉は気分をすっきりさせ、気のつまりを抜くので、吐き気のある時に使うと良い。
味とこころ
「白だし 四季の彩り」 900m? 1313円  料理が美味しくなります
0120-49-0855
http://www.ajitokokoro.co.jp/          おすすめ度☆☆☆☆☆

 

15. 病人の世話

病人は、寝室とトイレの移動だけにする。
病室に空気清浄機(マイナスイオン発生装置)を置いて、室内の空気の汚れ(ウィルス・花粉・ダスト)などを清浄化する。
クレベリン(二酸化塩素)などで、浮遊しているウィルスを清浄化する。
発熱で苦しんでいる時は、電子レンジで殺菌した「おしぼり」で体を拭いて、清拭する。使用後のおしぼりは、ハイター(塩素系漂白剤)を入れたバケツに入れて、漬け置きしてから洗濯する。

 空気清浄機 シャープ製 プラズマイオンクラスター発生器 
  イオンをプラズマ放電により放出し、浮遊するウィルス・カビ菌・アレルゲンを強力に分解除去する。
            ポータブルタイプ
              パーソナルタイプ
              リビングタイプ
                         おすすめ度☆☆☆☆☆
       パナソニック空気清浄機 ナノイー除菌
       ナノイー除菌でウィルスを無力化
                  おすすめ度☆☆☆

 

16. 身近なもので除菌効果

a. 電子レンジ
電磁波・滅菌消毒装置
おしぼりを皿の上に入れて、チンしてから患者の顔や体をふく。
洗い終わった食器を除菌乾燥。
冷凍食品をレンジで解凍。
挽き肉・ハンバーグなど菌が繁殖しやすい物をレンジで下処理。

b. スチームアイロン
ウィルスは熱に弱いので、洗濯した後の下着などは熱めでアイロンをかける。
色柄物やアイロンが不可の物は、アイロンのスチームを当てる。

c.帰宅した時は、玄関で「ファブリーズ」や「リセッシュ」「クレべリン」などを衣類に吹きかけ消毒する。

d.キッチンハイター
 食器・まな板、バケツの水にキッチンハイターを入れて、一晩浸してから洗剤で洗う。

f. 食器は食洗機で洗い食器乾燥機で乾かす。

g. 発症者の吐瀉物の付いた衣服
木綿・下着などは、バケツにハイター(塩素系漂白剤)を入れて、1時間以上漬け置きしてから、洗濯機で別に洗う。

h. 浴室用カビキラー(塩素系)やトイレ用サンポールなどは、ネズミ・カラスなどの小動物の死骸の消毒用に使える。

i. 石灰
海苔やクッキーの缶に入っている乾燥剤(白い粉末)は小動物の死骸を土に埋める時に、死骸に振りかけて消毒できる。
庭土が汚泥で汚染された時にも、石灰を撒くと、細菌の消毒になる。
石灰は水に濡れると発熱するので、台所の生ごみと一緒にすると発火する事故があるので、注意が必要である。

j. アロマオイル
    ティーツリー(Tea Tree)オーストラリア原産の植物のアロマオイルは、抗ウィルス作用と抗菌作用が強力なので、部屋の中で芳香と除菌併せて効果があります。

 

17,食糧や生活用品の備蓄

災害や非常時に備えて、二週間以上の食料と生活用品を備蓄しておくと良い。
ミネラルウォーター 北アルプス 立山の天然水 2?×6本 1000円・配達込み
  ヤマト運輸  0120-01-9625
 イオンショップ備蓄品リスト
http://www.aeonshop.com/contents/anzen/list.html

 

18.ウィルス感染予防には日常的な自然治癒力・免疫力強化が大切

免疫力が低下する行為
・徹夜・睡眠不足により免疫低下。
・食品添加物・食生活の乱れ、ビタミン・ミネラル不足により免疫低下。
・手術後や病気療養中の抵抗力の低下。
・ステロイドや免疫抑制剤投与による免疫低下。
・人工透析・糖尿による免疫低下。
・降圧剤・安定剤・向精神薬・ホルモン薬の長期服薬による免疫低下。
・ストレス・不安・イライラなどが原因の自律神経失調による免疫低下。
・過労や性交過多から活性酸素が増大することによる免疫低下。

 

19,.まとめ

安静と服薬と食養生で患者さんの体力を回復させることが大切です。
次に、二次感染を防ぎ、ウィルスが他へ広がらないように、消毒や清掃が必要になってきます。
医療機関や専門家のアドバイスを聞いて、ウィルスを封じ込め終息するよう努めて下さい。