2010年の夏は、記録的な猛暑が続き、熱中症も多発して社会問題ともなりました。この影響から、今度の秋は、人体の肺に相当な影響を及ぼす事が予測されます。
漢方の五行の考え方では、水(腎)→火(心)→金(肺)→木(肝)→土(脾)の並びを相剋と云って、強いものが弱いものを制圧してしまう。つまり水は火を消し、火は金属を溶かし、金属は木を切り倒し、木は土をさいなまします。
季節に配当すれば水は冬であり、火は夏であり、金は秋であり、木は春であり、土は四季の土用に相当します。
今年の夏は異常に暑かったので、火の勢いが盛んになり、その余勢で秋になって、肺を傷めつけてしまうのです。今夏は例年よりも更に暑く熱せられた空気を、呼吸したので傷熱と云って、肺に熱を持ってしまったのです。それでも夏場は湿度が高かったので、肺の乾燥は防げたのですが、秋口から急速に湿度が下がり始めると、燥熱と云って、肺の中が乾燥して熱を帯びた状態になります。
このため、肺の働きが抑制され下記のような様々な症状が現れます。
「肩こり・背中のコリ・首の真後ろのコリ」「後頭部・頭頂部が痛い」「顔や頬が赤く熱を持つ」「白目が黄色く濁る」「口内炎・歯肉炎」「口臭がする」「上半身、胸から上が熱く火照る」「身体が重だるい」「下痢・軟便」「夜中に目が覚める」「乾いた咳が出る」「口が渇いてパサパサになる」「咽喉がイガイガ」「痰が切れない」「呼吸が苦しい」「発熱と悪寒が繰り返す」などの症状が現れます。
 手当は、肺を強くする、にんにくエキスの「キョーレオピン・レオピンファイブ」。
 肺にこもった熱や身体の熱を放散させる牛黄・人参製剤の「霊黄参」。
 後頭部が痛い・白目が黄色い・飛蚊症・肩こり・口内炎・下痢には「葛根黄連黄きん湯」。
 顔や頬が赤くて手足が冷える、歯肉炎・頭痛・腹痛には「四逆散」。
 微熱が続く・発熱と悪寒の繰り返しには「小柴胡湯」。
 肺の熱・胸痛や喫煙者の肺の痛みに「柴陥湯」。
 肺の燥熱で乾いた咳が出る時には「竹葉石膏湯」。
 肺の燥熱で痰が切れない、咽喉がイガイガする時は人参・五味子・麦門冬配合の「セキセチンシロップ」。
 など、季節や気候変動や体質・症状に会わせて、きめ細かく、お薬を組み合わせて、手当を考えております。
また季節の養生法として、健康食材を用いて、身体が弱っているところを補いながら治療効果を高める薬膳レシピも研究しております。
漢方薬療法のみならず、食養生法・薬膳レシピ健康法もご説明しております。
「食は命なり」食が、あなたの寿命を決定します。

 お薬を飲んでも、ちっとも効かないと不満を云う人がおります。体質改善薬や漢方薬は一つの症状だけ治すのではなく、身体全体の不具合をおだやかに修正して治していきます。このためあまり期待していなかった処も良くなってきたり、ゆっくり効き目が出始めてきている事を見逃してしまって、感じ取れない人もおります。不平不満や愚痴を口にする人は、気持ちが逃げて、目の前に見えるすべての事がイヤでキライになってしまっているかもしれません。こうなると、すべてがイヤでキライで否定的な考えで自分までキライになってしまいます。
このような時には、じぶんを好きになる簡単な方法を試して下さい。
これは、ある人から聞いた方法です。
まず、ノートとペンを用意して下さい。そしてノートに自分の良いところだけを書いて下さい。一つでも二つでもいいのです。この時に一番注意する事は、100点満点のところだけをほめるのではなく、50点でも、20点でもいいのです。少しでも自分のいいところを探して下さい。例えば優しいけど冷たくしてしまうこともあるという人も、優しくできる自分をほめてください。
良いところを上手に探せない人は、次の10項目を参考に自分をほめて下さい。
1. 内面的な事をほめる、性格・気性・心の快感など。
2. 行動や働きをほめる。出来る事・やっていること。
3. 感覚、感性をほめる。日常的に感じる事、好きなこと。
4. 発想、考え方をほめる。価値観、生き方、前向きに思っていることなど。
5. 今している努力をほめる。結果が出ていなくても、現在進行形の努力。
6. 過去に努力したことをほめる。結果が出ていなくても、努力をしていたこと。
7. やらなかったことをほめる。ネガティブなこと、悪い事などしなかったこと。
8. 身体の働きをほめる。普通だと思っている健康や生きていることに感謝する。
9. 容姿をほめる。チャームポイントとして、どんなことも言い方を変えてみる。
10. 変化、発見をほめる。1〜9で自分をほめてきて変化したこと。新たな発見。
思いつかないことは、考え込まないで、「思いつかない」としておいて書ける時に書いて下さい。
この、「自分をほめる」ということは、頭で思っただけでは効果がありません。必ず読み返せるノートに書いて下さい。そして、自信がなくなった時、不安な時、人に悪く言われた時、失敗した時、新しい事にチャレンジする時、いつでも自分をほめてノートに書いて下さい。どうしてもほめられない気持ちの時には、ノートを読み返して下さい。すべての人は、セルフエステーム(自己尊重感)という存在や命を価値ある尊いものだと自分で肯定し、他人にも肯定してもらいたいという意識を持っているのです。自分をほめると云う事でセルフエスタームを育て、自分を尊重する事につながるのです。
 このようにして、否定的考え方から肯定的な考え方にスイッチが切り替わることで、心が変わると行動が変わり、行動が変わると人生が変わります。