冬瓜(トウガン)で

暑さ疲れをリセットしよう

   

 秋の涼風が吹く季節となりました。蒸し暑さから解放されてきましたが、暑さ寒さも彼岸までと云われるようにまだまだ厳しい残暑が続きます。特にこの時期は夏の暑邪が身体の内臓の奥深くに侵入し居座ってしまう「熱疲労」の影響で身体や手足が火照ったり、咽喉が渇いたり、身体が重だるくなったり、熱便が下ったりと、暑さ疲れでヘトヘトになってしまいます。
この内臓にこもっている熱を取るのが、キュウリやニガウリと同じ夏野菜の「トウガン」です。
トウガンの気味薬能は、甘く微かに寒、肺や小腸・大腸や膀胱の熱を冷ます働きがあります。
カリウムを豊富に含むので、ナトリウムの排泄を促進させるので、高血圧・腎臓病・浮腫の改善や、咽喉の渇きを止めるので糖尿病にも効果がある夏野菜です。また尿量を増加させるので腎臓の炎症を防ぎます。
身体の熱を冷まし、暑さで昂進した新陳代謝の働きを正常に戻す暑気払いの効果があります。またトウガンに含まれるタルトロン酸は糖質が体内で中性脂肪に変わるのを抑える効果があるのでダイエットに良いです。またトウガンのワタには、シミ・そばかすを消す美肌効果があり、肌に潤いを与えるので、天然の化粧水としての美容効果があります。
 このように、トウガンは夏負けや熱疲労をリセットさせる薬膳素材の切り札です。味は淡白でクセが無いので、出汁を利かせて、うま味のあるものと合せて調理するのがコツです。

トウガンとアスパラ・ホタテの和風冷製スープ 3人分

 材料
 トウガン     1/8個(200g)
 アスパラガス  2〜3本
 ホタテ      1パック(5〜6個)
 ミョウガ      1パック(3〜5個)
 生姜       1/4個(20g)
 シソ葉      2〜3枚
 ヒガシマルうどんスープ  3袋

 

 作り方
1. トウガン(1/8個)の皮を薄くむき一口大の大きさに切る。
2. アスパラガスは5センチの長さに切りそろえる。
3. ミョウガは縦に2ミリ幅に切る。
4. 生姜は小口に切ってからタテに2ミリ幅に切る。
5. シソ葉は2ミリ幅で切る。
6. 鍋に水600ml入れ中火にかけ沸騰したらトウガン、アスパラガス、ホタテを入れ、さっと煮えたら火を止めてミョウガ、生姜、シソ葉を加え、ヒガシマルうどんスープを3袋入れる。
7. 粗熱が取れたなら、タッパーに入れて冷蔵庫で冷やす。


 アドバイス
 アスパラガスをインゲンに、ホタテを海老に、シソ葉をチンゲン菜に変更したり、ワカメを加えて海系の味を深めても美味しいです。