第3話 21世紀は免疫とキノコ(菌類)の時代?

 

地球上の生物は、植物と動物の2つに分類されますが、本当は菌類を加えて3つに分類すべきかもしれません。

人間の目に見えない位小さくて、目立たない存在の菌類は実は地球に生命が生れた太古の時代から存在していたのです。

菌は動物の死骸を食べて分解してくれるお掃除屋さんです。もしも、菌が存在しなかったならば、地球上は動物や植物の死骸であふれてしまうことでしょう。

つまり、地球上の生物は、光をエネルギーとして葉緑素によって無機物(水やミネラル)から有機物を作る植物(生産者)と、植物が作った有機物を食べる動物(消費者)と、動植物の遺骸を分解し元素にまで還元して再び生産者群に供給する菌類(還元者)がお互いに地球の限りある物質を供給し合って生きていく物質循環、生命の食物連鎖です。

 

     

この三者のバランスが、地球環境を守る最も大切な事です。

 

宇宙と仲良く地球と仲良く環境に優しくよりそって生きる。自然界を大宇宙に例えると人体は小宇宙に例えられます。私たちの体内では腸の中=腸内環境が最も重要視されます。

腸の中には、腸内細菌が約100種100兆個以上の菌が常時生息しており、排便量の1/3はこれら細菌の死骸(1000億個以上)です。この膨大な腸内細菌には、乳酸菌やビフィズス菌のようにビタミンを合成したり、消化吸収を助けたりして腸内環境を整えて健康を守る働きの善玉菌と、腐敗菌であるブドウ球菌、ウェルシュ菌などの悪玉菌があり食べ物がよく消化吸収され順調に排泄されるためには、善玉菌と悪玉菌の絶妙なバランスで腸内環境が保たれています。善玉菌などの有用菌は、糠味噌、糀、味噌、酵母、納豆などの発酵食品に代表されるように、大昔から上手に利用されてきました。

これらの健康法を考えるに、動物界、植物界、菌界の三者からバランスよく栄養を摂取する三元食が重要になってきます。

つまり、肉・魚を1/3、野菜・海草を1/3、キノコ・発酵食品を1/3の割合で食べることが大切であり、これが健康のカギとなります。

20世紀が病原菌対抗生物質の時代から21世紀は免疫と菌類(キノコ)の時代になるのではないでしょうか。

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